ノートを閉じて


田渕ひさ子 / note wo tojite | 7e.p.

 

田渕ひさ子さんの初となるソロ作品集『note wo tojite』を購入してから、頻繁に聴いている。今作は、 歌・ギターだけでなくて、他にも用いられている楽器の演奏や録音等も自身で行っているとのことで、これだけでも購買欲を刺激されるが、加えてジャケットが好みで見た瞬間に購入を決意した。

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このジャケットを見た時にふと思い浮かんだのが、Tracey Thornの名盤『A Distant Shore』だった。

遠い渚~ディスタント・ショア

この直感は『note wo tojite』を聴いてみると、あながち間違ったものではないような気がしてしまう。

 

曲を再生してみると分かるが、今作は決して派手なものではなく、シンプルな楽曲が並んでいる。それによってギターの力強さと、どこか少女っぽさも感じさせるような透き通った歌声の、二つの魅力がはっきり伝わってくる。一方で、歌詞を見るとどこか淋しげな雰囲気が漂っているのが印象的。

気が早いけれど、早くアルバムサイズで聴いてみたいという気持ちが湧いてくる。次作があるなら、今作のように自身の手によって作り上げられた楽曲のみの構成というのも魅力的だが、色々なゲストと共に作り上げられた楽曲で構成されたものも聴いてみたいところ。

今のところライブ会場と、冒頭に貼った7e.p.の通販のみで購入可能なよう。通販も送料が安いので、気になる方は是非とも手に取って聴いてもらいたいなんて思う。

 

今年もまだまだこれからたくさんの新譜がリリースされると思うけれど、とりあえず今のところは少なくとも、上半期でよく聴く作品の一つになりそうだと確信できるほどに素晴らしい作品だった。