2014 聴いたもの
以前から聴いた音源をまとめたいと思っていて、今年こそはやってみようと決意して書くことにした。自分用のメモのような意味合いが強いので、いわゆるベストとは違って基本的に順位はなし。
初めは30枚ほどになっていたけれど、よく聴いたもの、強く印象に残っているものを色々考えた結果、新譜9枚、旧譜1枚の計10枚とした。
ART-SCHOOL - YOU
2014年はやはりこの作品を取り上げないわけにはいかないだろう、ということでまずはこれから。
ART-SCHOOLは元々好きなバンドだが、正直ここ最近の作品はあまり馴染んでいなかったので今作もそこまで期待はしていなかった。しかし、やっぱりART-SCHOOLかっこいいなと改めて思わせてくれた1枚。
個人的に「革命家は夢を観る」だけ異質な印象があるので、ボーナストラック、もしくはシングルなどでアルバムとは少し切り離した形で聴きたかったかな。
初回特典のDVDがかなり残念だったことが唯一悔やまれる…。
ミツメ - ささやき
正直初めて通して聴いた時は、なんだかよく分からないな…というのが本音で、7曲目の「ささやき」はシングル曲のような派手さがあって良いなぁというくらいの印象だった。
それから時間を置いて何度も聴き返すごとに、どんどん耳に馴染んできてすっかり癖になってきたという感じ。
ベースnakayaan氏のソロアルバム「EASE」も、このアルバムと近い雰囲気ですごく良かった。
少し前に公開されたBlue Hawaii Sessionがかなりやばかったので、次の音源が楽しみ。
ミツメ - Blue Hawaii Session - YouTube
平賀さち枝とホームカミングス - 白い光の朝に
MVが公開されてからひたすら繰り返して見て、CDを手に入れるのが待ち遠しかった今作。平賀さん、Homecomingsの曲もそれぞれ収録されているが、タイトルにもなっている「白い光の朝に」ばかり何度も聴いていた。
平賀さち枝とホームカミングス "白い光の朝に" - YouTube
再生した瞬間のキラキラしたギター、開始1秒で名曲だ!と確信できる。
以前からHomecomingsは日本語詩の方が相性良さそうだな、と思っていたし(どこかで見たインタビューでは英詩へのこだわりがあるようなので、今後も日本語詩を積極的に使っていくことはあまりなさそうだが)、平賀さんと畳野さんの可愛らしくも印象の異なる歌声も良い。特典のDVDも良くて、ホムカミメンバーがあまりにも仲が良すぎて、なかなか輪に加われていない平賀さんが可愛かった。
この曲が2014年のベストトラックだということは初めて聴いた時から決めていて、絶対にライブで聴かなければ!と思い、Special Today Vol.2を見に行ったのも良い思い出。
Boyish - Sketch For 8000 Days of Moratorium
ギターとシンセが加わり、6人編成となったBoyishの2nd。
超名盤。曲はもちろん、曲順、ジャケット、帯(「8000日を君に」という一文が素晴らしい)、どれをとっても完璧な1枚。
1st「Everything You Say」を聴いてから今作を聴くと、より一層良さが増す。日本語詩にこだわったという点も、個人的にはかなりグッときた。
BOYISH - SKETCHBOOK 2014.8.10 @SHIBUYA ...
このライブ映像がめちゃくちゃかっこいい!
今年一番感動したアルバムだったし、何年経っても聴き返したくなりそうな1枚。
For Tracy Hyde - In Fear Of Love
この後にリリースされた「Born To Be Breathtaken」も、名曲「Her Sarah Records Collection」やMavさん作曲の「Outcider」など聴きどころの多い作品だが、ラブリーサマーちゃんが加入して新体制となってから初の音源ということでこちらを。この1枚で一気に知名度が上がった印象があるし、来年以降もこの勢いのままどんどん売れていって欲しい。
このEPでは特に「笑い話」の鋭いギターサウンドにやられてしまって、その曲ばかり何度も聴いた。
管さんのボーカルも好きなので、今後はラブリーサマーちゃんとの掛け合いの曲がどんどん増えたら嬉しいなぁなんて思う。
Halo Twins - Damn It The Color Name
talkのKensei OgataさんとasoboysのYuitsu Tsudaさんによるエレクトロポップユニット。さすがのクオリティで、本当に無料でいいんですか…と心配になるほど。曲としては、Kensei Ogataさんの超名盤「Her Paperback」の延長にあるような印象を受けた。
Kensei Ogataさんはここ最近、ミックスの仕事などがメインみたいだけれど、来年辺り新しい音源を出すような雰囲気もあるので、既に心待ちにしているし、ライブも何とかして見てみたい…。
The Wedding Mistakes - Virgin Road
特に上半期かなりリピートして聴いた。
今年はMiii、LASTorder共にCDのリリース等勢力的な活動をしていたが(特にLASTorder「Allure」 は歌モノも多く聴きやすいアルバムで、かなり繰り返して聴いた)、個々の音源を聴くたびにThe Wedding Mistakesは両者の良いとこどりだということを実感する。このアルバムは、bandcampで初めて購入した音源ということもあって、尚更印象深い1枚。
The Wedding Mistakes - Dramatic Behavior - YouTube
今年知ることができて良かったレーベルで、ZOOM LENSとMAGIC YUME RECORDSがあるのでそれぞれ1枚ずつ。
MEISHI SMILE - LUST
過去にORCHID TAPESからリリースされたものにリミックスを加えた形のようなので、正確には新譜というよりリイシューという言葉のほうが正しいのだろうが、このアルバムの存在によってかなり好みや視野が広がったので、個人的には今年一番重要な1枚だった。
N V O K I / Λ N N Λ - Λ N N Λ - Recreation
ジャケットデザインが最高。「凪のあすから」は好きな作品なので、このジャケットを見た一瞬で心を奪われてしまった。
SOPHIA - マテリアル
旧譜だけれど、かなり衝撃的だったので選んだ。
ファンの間では鬱アルバムとして有名なようだが、Twitterでオススメして頂いてすぐにブックオフオンラインで注文した。これがもう凄まじくて初めて通して聴いた後、しばらく呆然としてしまった。で、それ以降実はまともに聴けていない。心底落ち込みたい時なんかにうってつけのアルバムな気がする。
こうしたすごい作品が108円で買えてしまうのも個人的には嬉しい。来年以降も108円で買える名盤をどんどん見つけていきたい。
クリスマス付近にも気になる作品が続々と出るけれど、ひとまず今年聴いたものはこんなところ。
昔から国内のアーティストやバンドが好きな傾向があって、それが今年も色濃く反映されたような形となった。実際は、上記の10作品だけに留まらず良い作品とたくさん出会えたし、思春期の時のように貪欲に音楽と向き合うことのできた一年であったように思う。
それでもまだまだ聴いたことのない音楽は、タイムラインのような狭い世界を眺めているだけでも日々溢れているけれど、それをいちいちチェックしていては身がもたないな、ということを去年学んだので、今年はややマイペースな感じでもあった。
来年は今年よりももっとマイペースでいきたいと思う。あとはデジタル音源の苦手意識を克服したいので、気になったものは積極的に購入していきたい。
こうして一年の間で聴いたものを思い返す作業は面倒でありながらも楽しかったので、また定期的にこのような作業を続けていきたい、なんて思う。思い返すことがなければ忘れてしまうし、記録として残しておくことそのものが重要なのかもしれない、と。
ここ数年で好みがどんどん広がったり変わったりしているので、数年後これを見返した時が楽しみだったりする。